【藤沢和雄厩舎からの引継ぎ】蛯名正義厩舎が初重賞制覇【これでプレッシャーから解放?】

中央競馬

厩舎開業2年目を迎えた蛯名正義厩舎が初重賞制覇。

2023年5月13日(土)の東京11R、京王杯スプリングC(GⅡ)をレッドモンレーヴで優勝。

藤沢和雄厩舎から素質馬を多く引く継いだ形で蛯名正義厩舎は開業した。

馬だけでなく、厩舎スタッフのほとんどが藤沢和雄厩舎時代のスタッフだ。

今回の重賞制覇でプレッシャーから解放された?

ここでは、騎手時代、蛯名正義厩舎開業までの調教師試験での苦労、蛯名正義厩舎のこれからを展望したい。

蛯名正義騎手時代

騎手として素晴らしい実績を残した。

通算2541勝。

重賞を129勝。

うちGⅠを27勝(中央競馬のみ)。

日本国内に止まらず、エルコンドルパサーとのコンビで欧州競馬に挑戦。

フランスのサンクルー大賞(GⅠ)をエルコンドルパサーで勝利している。

凱旋門賞(GⅠ)は2着が2回あり、日本人騎手として最先着。

1999年のエルコンドルパサー2着(1着馬はモンジュー。)

2010年のナカヤマフェスタ2着(1着馬はワークフォース。)

最も、凱旋門賞(GⅠ)優勝に近づいた騎手だ。

また、2010年に凱旋門賞で敗れて以降、馬上で激しく上下するような動作で馬を追うようになる。

いわゆるトントン騎乗をするようになった。

自身の騎乗について、上手く推進力が伝わっていないと感じたからのようだ。

とくに凱旋門賞の舞台で少し固くなって、馬を追っていたシーンを振り返って、騎乗スタイルを変えたようだ。

蛯名正義騎手と言えば、悲願の日本ダービー。

最後までダービー制覇はならなかった。

チャンスのある馬には乗っていた。

運が巡ってこなかった印象が大きい。

2012年のフェノーメノ2着。(1着馬はディープブリランテ。)

2014年のイスラボニータ2着。(1着馬はワンアンドオンリー。)

2016年のディーマジェスティ3着。(1着馬はマカヒキ。)

あと一歩日本ダービーには届かず。

しかし、日本ダービーを除く日本国内の主要なGⅠ競争は全て勝っている。

2021年に惜しまれつつ引退した名手だ。

蛯名正義厩舎開業までの調教師試験での苦労

とにかく試験で苦しんでいた。

騎手晩年は、騎乗機会を大幅に減らして、調教師試験を中心に取り組んでいた。

それでも、中々合格はできなかった。

元東京テレビアナウンサーの奥さんから「アナタは調教師に向かない」と言われていたよう。

それでも、諦めることなく、見事に2020年の調教師試験に合格。

合格した際は、競馬学校の同期である武豊騎手からもっと早く合格させてあげても的なコメントがあった。

それだけ、競馬関係者・競馬ファンは蛯名正義厩舎誕生を待ち望んでいた。

蛯名正義厩舎のこれから

調教師試験合格後は、藤沢和雄厩舎で技術調教師として学んだ。

藤沢和雄厩舎を引き継ぐ形でスタートする。

管理馬に素質馬が多くいる。有利なスタートだった。

ただ、1年目の成績は、どうしても一息に見えた。

中々、成績が上がらない中、2年目での重賞制覇。

これがきっかけになって、成績が上がっていくかもしれない。

騎手として日本ダービーを勝ち、調教師としてマンハッタンカフェを管理した

小島太元騎手・元調教師からは「調教師として日本ダービーを勝って欲しい」と言われている。

重賞初制覇の鞍上は横山和生騎手。

2023年5月13日(土)の東京11R、京王杯スプリングC(GⅡ)のレッドモンレーヴ。

初勝利は横山武史騎手。

2022年5月8日(日)の東京7Rのバニシングポイント。

騎手時代から仲良くしていた横山典弘騎手の息子達が記念勝利に関わる。

蛯名正義厩舎が日本ダービーを勝つ日が来るのか。

もしかしたら横山一家と縁がある形で。

そんな日を一競馬ファンとして待ちたい。