2022年8月20日(土)の小倉6R
ダート1700mで行われた2歳新馬を見た?
どうしたの?
すごい馬がデビューしたよ。
ヤマニンウルスというジャスタウェイ産駒なんだ。
2着馬に4.3秒の差をつける圧勝。
勝ちタイムが2歳新馬としては破格なんだ。
すごい!
詳しくレース内容や血統背景を教えて。
そうだね。
ジャスタウェイ産駒のダート成績や
ヤマニンウルスの今後も考察しよう。
2022年8月20日(土) 小倉6R ダート1700m レース結果
まずはレース結果を確認しよう。
1着から5着の馬たち。
タイムと着差だよ。
小倉6R 2歳新馬 ダート1700m レース結果
1着 ヤマニンウルス 1:44.3 ※レコード
2着 ゴライコウ 1:48.6 大差
3着 オーヴァーストーム 1:48.8 3/4馬身差
4着 ヨドノストロング 1:49.7 5馬身差
5着 ダイメイせブン 1:50.7 6馬身差
すごい着差。
レース映像を見たよ。
3コーナーを回ったところから
他馬をグングン離していった。
レース映像はJRA日本中央競馬会の
ホームページにて確認することができます。
そうなんだ。
3コーナーから他馬とは脚が違った。
それは通過タイムに表れているんだ。
各区間のタイムとラップを確認しよう。
小倉6R 2歳新馬 ダート1700m 通過タイム
100m 0:07.0(0:07.0)
300m 0:18.4(0:11.4)
500m 0:30.6(0:12.2)
700m 0:44.0(0:13.4)
900m 0:56.5(0:12.5)
1100m 1:08.5(0:12.0)
1300m 1:20.4(0:11.9)
1500m 1:32.0(0:11.6)
1700m 1:44.3(0:12.3)
レースの上り3Fは35.8。
1100mを通過したところから
12秒を切るペースを持続してる。
2歳新馬がこのラップで走ったら
他馬は付いていけない。
そうなんだ。
黄色マークしたところがポイントだよ。
このタイム、1:44.3。
同日の同条件で行われた
小倉8R 3歳以上1勝クラスの
タイム1:45.4より1秒以上速い。
小倉8R 3歳以上1勝クラス ダート1700m レース結果
1着 ジャズブルース 1:45.4
2着 ハイエストポイント 1:45.6 1 1/4馬身差
3着 スキピオ 1:45.9 1 3/4馬身差
4着 ウナギノボリ 1:45.9 クビ差
5着 パイプライナー 1:46.0 クビ差
本当だよ。
2歳新馬のタイムとしては凄すぎるね。
馬格も十分にある。馬体重536kgだ。
気になる点は一つもない?
将来有望な馬かな?
実は気になる点は一つあるんだ。
★今村聖奈騎手が騎乗していたので、
負担重量が他馬より4Kg軽かった。
今回、斤量50.0Kgで走ったんだ。
他馬より4Kg軽いのは大きい。
それでも、スムーズに流れに乗れて、
これだけのタイムで走ると
次走は大注目になるね。
そうだね。
次走、他馬と同じ負担重量でどうなるかな?
そして、今年デビューの今村聖奈騎手が
継続騎乗になるのか気になるね。
血統背景はどうなのかな?
ここでは簡単に書くよ。
詳細は次の見出しで。
ジャスタウェイ産駒。
母ヤマニンパピオネ(中央競馬で4勝)。
半兄にヤマニンサンパがいる。
オープンクラスにいるディープインパクト産駒だ。
ジャスタウェイ産駒のダート成績
ヤマニンウルスの父はジャスタウェイ。
ジャスタウェイ産駒の傾向、
ダート成績を確認しよう。
父ジャスタウェイはハーツクライ産駒です。
現役時に天皇賞・秋、安田記念、ドバイデューティフリーとGⅠを3勝しました。
芝1600m~芝2000mでとても強いパフォーマンスをみせる馬でした。
産駒は芝向きが想定されましたが、芝・ダートを問わず勝ち星を重ねています。
ただ、勝ち星はダートより芝の方が多いです。
これまでJRAの重賞を6勝しています。
そのすべてが芝での勝ち星となります。
GⅠのホープフルSをダノンザキッドが勝っています。
産駒傾向としては、父と同じく芝向きの馬が多いようです。
ジャスタウェイ産駒のダート馬と言えば?
代表的な産駒はいるのかな?
代表産駒はいるよ。
代表産駒はマスターフェンサーです。
3歳になったばかりの1月の冬競馬で3歳500万下を勝ちました。
3月にオープン特別の伏龍Sで2着となり、この後、渡米することになります。
3歳春にアメリカのクラシック競争に挑戦します。
ケンタッキーダービー(GⅠ)6着。
ベルモントS(GⅠ)5着。
ベルモントダービー(GⅠ)13着。
当時、日本の3歳ダート最有力と言える存在ではありませんでした。
それを考えるとアメリカで頑張った成績と言えます。
マスターフェンサーのアメリカ競馬挑戦、
グリーンチャンネルでテレビ中継されていたね。
アメリカ競馬はペース速くて、
ついていくのが大変だったよね。
たしかにアメリカ競馬は高い壁だったね。
その後、日本に戻ってきて、3歳秋から
ダートの長丁場で本領を発揮し始めたんだ。
日本に戻ってきてからは、地方交流競走の重賞を4勝しています。
地方競馬のダートの長丁場と言ったら、マスターフェンサー。
とにかくダート2000mを超えると抜群の安定感です。
地方交流競走の勝ち鞍をまとめました。
競馬場、レース、距離、勝利数です。
名古屋 名古屋グランプリ(GⅡ) ダート2500m 1勝
金沢 白山大賞典(GⅢ) ダート2100m 1勝
盛岡 マーキュリーC(GⅢ) ダート2000m 2勝
ヤマニンウルスの今後
デビュー時は凄いけど
その後はさっぱり
なんてことはないかな?
たしかに
過去にそういった馬はいたよ。
代表的な馬はスシトレインだね。
競馬ファンの間では有名だ。
スシトレインは、二ノ宮敬厩舎に所属したアメリカ生まれの外国産馬です。
父Deputy Minister
母父Easy Goer
バリバリのアメリカダート血統です。
馬名はオーストラリアで回転寿司の意味になります。
デビュー戦を9馬身差で圧勝。2着に1.4秒差つけました。
2戦目の黒竹賞を10馬身差で圧勝。2着に1.6秒差つけました。
この段階でアメリカ遠征のプランが出たほど期待されました。
しかし、その後のレースで一度も掲示番に入ることができず引退します。
ヤマニンウルスのパフォーマンスは、スシトレインよりずっと凄い。
スシトレインとは違うと見られているよ。
そうなんだ。
今後はマスターフェンサーのように
ダートの長丁場を得意とするのかな?
マスターフェンサーはジャスタウェイ産駒の
ダート馬の一つのモデルと言えるね。
ジャスタウェイ産駒は芝向きな傾向があるから、
芝に挑戦したりするのかな?
今後、どのような路線に行くのかな?
今後のことはまだ分からないんだ。
芝挑戦の可能性もゼロじゃないと思うよ。
個人的には負担重量の恩恵なしにダートで
どんなパフォーマンスを見せるのか気になるね。
半兄のヤマニンサンパは芝で走っているし、
次走がダートでも芝でも大注目になるね。
そうなんだ。
次走が本当に楽しみだよ。
ヤマニンウルスのデビュー戦のインパクトはマスターフェンサーを超えています。
今後、ジャスタウェイ産駒のダート代表馬になる走りをみせてくるのでしょうか。
まさかの芝挑戦があるのか、などなど、今後の活躍から目が離せない存在になります。