函館芝1800mのデビュー戦のパドックは印象深い。
まだ太目残りでお腹周りに余裕がみられたが、とても見栄えの良い馬。
デビュー戦の調教で動き、圧倒的1番人気でデビュー戦を走った。
クビ差でデビュー戦を勝ち、大型馬だけに2走目の変わり身は大きいように見える。
本馬は札幌洋芝に適正が高いハービンジャー産駒。
以下のとおり、ハービンジャー産駒は札幌洋芝で重賞4勝の実績をあげている。
・クイーンS(GⅢ) 芝1800m ディアドラ
・札幌2歳S(GⅢ) 芝1800m ニシノデイジー
・札幌記念(GⅡ) 芝2000m ブラストワンピース
・札幌記念(GⅡ) 芝2000m ノームコア
全兄のブラストワンピースは1着か、馬券圏外か、といった競争成績。
3着は1度だけあるが、勝つか、負けるか、という印象の馬。
競争成績に安定感が無かったからなのか、有馬記念(GⅠ)の勝ち馬ながら
種牡馬入りすることはできなかった。
3歳の頃は上り3Fで33秒台を出せていたが、古馬になると速い脚を使えなくなった。
33秒台は一度もなかった。ハービンジャーの重い血が前面に出てきたのだろうか。
こういったことが競馬関係者の種牡馬期待を下げたのかもしれない。
ブラストウェーブ自身は、全兄ブラストワンピースによく似ている。
古馬になったら分からないが、3歳までは速い脚を使うことはできるはず。
札幌2歳Sは荒れた洋芝条件なので、速い上りの決着よりタフさ勝負になる。
血統面からは十分に適性が高いレースと言っていい。
これから後の走りにも注目していきたい素質馬である。
全兄ブラストワンピースについて
3歳時に有馬記念(GⅠ)を勝っています。
馬体重が540㎏台ある大型馬で、器用さに欠けていました。
そういったところで勝ちを逃す場面はありました。
日本ダービーで苦しい位置に入って、取りこぼすこともありました。
大阪杯(GⅠ)で1番人気になりましたが、阪神芝内回り2000mに手く適応できていませんでした
4歳時、5歳時ともに重賞を勝ちましたが、安定感が無かった面はあります。
距離適性は2000m~2500m。
3000mまで距離が延びていいかというと、そういうタイプでは無かったです。
瞬発力を活かした速い脚は、あまり使えない。
パワーで押し切る競馬が得意でした。
4歳時には凱旋門賞に挑戦し、11着でした。
5歳の後半はGⅠで二桁着順が続き、有馬記念では競争中止しています。
ここ最近はGⅠ勝ちがなくても種牡馬になれる馬が多くいます。
そんな中で残念ながら、種牡馬になることはできませんでした。
やはり、重いパワータイプで、スピード面、瞬発力面で足りないと判断されたのかもしれません。
全弟のブラストウェーブが今後どのような活躍をしていくか注目になります。
全兄ブラストワンピースを超えて、種牡馬入りしてくれればと思います。